押してはいけない局面
「押すべき局面」で紹介したように、無筋を連打してでも押さねばならない局面がある一方で、
その反面、「絶対に押してはいけない局面」というのもむろん存在する。
例えば、分かりやすい状況でいえば以下の例:
東家の親が先制リーチをかけ、同巡に西家の子が追っかけリーチ、という状況。
この場面で、仮に聴牌しているからといって、
無筋を切るのはもちろん、筋を追いかけるのすらも禁物だ。
当然、リーチなんてもってのほかだ。
その理由は、自身の置かれた点棒状況にある。
18000点という点棒は、親の跳満で一発KO、ドボンの点棒だ。
一方、ツモなら三倍満をツモられない限り、トぶことはない。
ゆえに、ちょっとやそっとの理由では、わざわざ危険に身を晒す必要はない。
そして、今回は親リーに対して、西家の追っかけリーチが入っている。
こちらに放銃しても、三倍満直撃でもない限りドボンすることはないが、
かといって、わざわざ放銃してやる必要もない。
ここで、聴牌が入っているからといって、自分もリーチ合戦に参加するのは、
火中の栗を拾いに行くようなものだ。それも、火傷では済まない。
こちらは点棒の少ない身分、ふたりがやり合っているのだから、
傍観者を決め込んで、できるならば打ち合いを期待しよう。
少なくとも、こちらがドボンすることはほとんどなく、
そして、西家が親に競り勝った場合は、労することなく、次局親番を手にすることができる。
押すべき局面と絶対に押してはいけない局面、このふたつをしっかり把握し、
そして、それを忠実に実行することによって、
トップ率とドボン率は改善されるだろう。
特に、ドボン率の改善は、収支に如実に現れる。