3-1.メンタルにダメージを与えよう

3-1.メンタルにダメージを与えよう

 麻雀というゲームは、ロボットがプレイするものではなく、人と人とが対面して打つものだ。
 だからこそ個性が出たり、時には不合理な出来事が起こったりして、面白い。
 そして同時に、相手が人であるからこそつけ入る隙も、大いにあるというものだ。

 「収支は月間で捉えよう」や「クールダウン、カームダウン」などで、麻雀はメンタルに左右されがちだから、
 常に平静な気持ちで麻雀を打つように心掛けよう、と書いたが、
 それは裏を返せば、相手のメンタルを崩すことができれば、一気に優位に立てるということでもある。
 アツくなって、放銃してはいけない場面で前に出てきてくれたり、
 逆に委縮してしまって、和了らなければいけない場面でベタオリしてくれたり、
 リーチ判断ひとつ誤ってくれるだけでも、大きなアドバンテージだ。

 以下に、相手のメンタルを攻撃する方法を、いくつか紹介していきたいと思う。

 1.相手をドボンさせる

  三人打ちにおいてドボンは日常茶飯事のこととはいえ、やはり心苦しいのは確かだ。
  その瞬間に最下位が確定し、さらに支払いの額も小さくない。
  しかしだからといって、ドボンしそうな相手を、積極的にトバしにいくのには、
  それ相応のリスクももちろんある訳だから、無理に狙いにいくあまり、
  予想外のカウンターをもらわないようにしたい

 2.子でヤミテンを活用する

  6,7巡が経過し、自分の手に役アリ両面聴牌が入った。
  本来ならば、打点上昇とご祝儀抽選のために、リーチと行くのが正攻法という局面でも、
  あえてヤミテンを使ってみよう。
  当然、こちらの聴牌が警戒されることなく、ひょっこり当たり牌が出てくることが多い。
  そんな時に、案外親は大物手の1シャンテンだったりすることもある。
  リーチに向かっていって勝負して負けるのならまだしも、なんだか釈然としない……。
  こういうフラストレーションの積み重ねも、やがてボディーブローのように効いてくる。
  特に、自分の手が2翻や3翻のような小さい打点の時には有効で、
  リーチを掛けたところで精々満貫止まりで、あっさり局も消化できるのだから、いいことづくしだ。

 3.親でヤミテンを活用する

  これはかなり限定的な局面でのみ効果を発揮する戦術ではあるが、
  親番で跳満をツモ和了ったとして、次局一本場の点棒状況が、

  東家:60000点
  南家:20000点~25000点
  西家:20000点~25000点

  というような局面だったとする。
  この時、6,7巡目のような序盤で、役アリ満貫聴牌が入った。
  むろん、リーチをかけて跳満ツモ、あわよくば倍満ツモを狙うのが常道だが、
  これをあえて満貫止まりのヤミテンに取るのだ。
  当然、他家は「親のリーチが来る前に、さっさと局を回したい」と考えている訳だから、
  ヤミテンに対する警戒はほとんどゼロと言ってもいい。
  そんな折に、不意にヤミテン、それも満貫。
  点棒は一気にドボン危険域まで落ち込み、思いがけない放銃に動揺するだろう。
  また、和了者への警戒度をぐっと引き上がる効果もあり、
  次局、あるいは次半荘以降、親番で役牌を副露しただけで、聴牌しているのではないかと萎縮したり、
  中張牌を2,3枚手出ししただけで、ヤミテンを疑い、オリてくれるケースもある。

 というように、半荘中に何度も繰り返される和了の中に、ちょっとした奇策を用いることで、
 対戦者のメンタルにちょっとした動揺を生み出すことで、
 あとは三人打ちにはよくある不運が重なるだけで、
 相手は勝手に自滅していってくれることだろう。

関連記事

アーカイブ

オススメ記事

  1. 三人打ち麻雀って??? 「麻雀って、興味はあるけど難しそう……」 「役と点数計算とか、覚える…
  2. 第五回鳳凰杯  2015年に開催された第五回鳳凰杯の動画リンク集です。  参加店舗はページ末…
  3. 三人打ち麻雀動画リンク集  当ページでは、過去に行われた麻雀大会の動画を紹介しています。 …
  4. 三人打ち麻雀 何切る問題 第①問(実践譜)  + 華牌2枚  出店:編者の実践譜  局…
  5. 三人打ち麻雀、こんな時どうする? ■問1  東一局 西家 35000点  東家:3500…
ページ上部へ戻る