弱小メンバーのガチンコフリー雀荘道中記 -第六回:大阪府岸和田市「まーじゃんはうす 牌の実」-

弱小メンバーのガチコンフリー雀荘道中記

 土ノ本 華です。

 最近、めっきり寒くなってきました。
 外を出歩くのが苦痛で苦痛で仕方ありません。

 だというのに、今日のお休みの日、なんとなぁく散歩に出かけるという異常行動に出てしまいました。
 ジャケットを羽織り、ニット帽を目深にかぶり、体を抱きしめながら、散歩。

 と、そこでふと近くに雀荘のあることを思い出して、
 しかも、そこに僕の後輩がメンバーとして働いていることも思い出して、
 暖を取りがてら、遊びに行こうと、ふらりと足を進めました。

第六回 大阪府岸和田市『まーじゃんはうす 牌の実』

 さて、今回は、大阪府大阪岸和田市はまーじゃんはうす 牌の実さんにお邪魔してきました。


 

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 実は、いま住んでいる家ととてもご近所なのですが、
 働き先やなどの関係で、あんまり行ったことがなく、
 今回も、突然散歩なんかに出かけていなければ、足を運ぶことはなかったんじゃないかしら。

「いらっしゃっせ。お久しぶりっす」

 例の後輩に案内されるまま、卓の方へ。
 その子と、店のマスターのメンバー2入りで立てるのかしらと思っていたところ、
 どうやらもう少しでお客さんが来る様子。

 ではその間に、ルールの確認でもしておくことにしよう。

全赤北出し 完全先付けクイタンナシ
35000点持ちの40000点返し
ウマとトビ賞が大きく、それぞれ20000点分
チップは1枚6000点相当
北の扱いは、華であり役牌なので、
誰かが北を抜いた時に、ポン可能。役もドラも付く。
また、抜いた北は打牌した場合と同じ扱い

 ざっくりいうとこんな感じ。
 レートは0.51.0のツーレートあり、
 どちらもルールは共通。

 ドボンをすると、0.5でもゲーム代含めて4000円からの支払いとなるので、
 レートの割には結構大きな額が動く。
 しかも、北抜き、北ポンのルールなので、打点もインフレ気味でトビやすい……と来ている。

 今回、懐の中には諭吉が5人。ピンを打つにはちょっと危ないお財布事情なので、
 ハーフの方でいざ実戦。

 つかみ取りで場所を決めて、一本目は西家からのスタート。

 さてさて配牌は……と。

 

 うーん、悪いとは言わないけど、決して良くもない。
 役牌が重なれば、なんとか親とも戦える感じかな。

 ところで、さっそく僕のところへ来てくれたですが、
 これをすぐに抜いてしまうのは、こんな手牌ではノーサンキュー。

 嶺上牌に手を伸ばしたいのをぐっと堪えて、重なりを待つ。
 面子十分になって、ようやく抜くくらいでちょうどいい。

 もしくは、相手の一発を回避するために置いておくのもいい。
 北ポンが可能なルールなら、北を抜く行為は、鳴きと同じ扱いだから、
 ツモ順を変えることなく、また安全に一発を消すことができるのだ!

 という訳で置いてみたものの、10巡経っても手牌は進むことなく、
 あっさり親リー。すぐさま南家がそれに追っかけて、取り残される僕。
 よし、北の出番だ! と思いきや、南家が北を抜いておらず、また親が1枚抜いているばかりで、
 ぴたりと指が止まる。

(この北、切れないじゃん……)

 北ポンが可能なので、当然、北ロンも可能。
 お店のルールによっては、役満のみ待ちにできる、という場合もあるが、
 このお店の場合は、北は「華牌であり役牌」なので、
 北単騎はもちろん、ふつうにシャンポン待ちにすることもできる。

 安全牌が一転、ただの危険牌に。先に抜いておけばよかった!

 そしてリーチ後に埋まるペンチャン。あるある。

 だからといって、イーシャンテンで、乾坤一擲押すのは危険すぎる。

 しぶしぶ中抜きしてベタオリを選択。まぁ、次の局で頑張ればいいか。

 そして南家が親に放銃。跳満の支払い。
 ちなみに、南家にはきっちり北が当たっていた。あぶない、あぶない。

 そして東一局一本場、配牌は悪くない……どころか、良い。

 北を抜いていないものの、親を流しつつ満貫を和了れるなら十分だ。

 そして6巡目。

「リーチ!」

 意気揚々とリーチを決行。現状で、リーチドラ3。
 できるならば、北を引いてツモって跳満にしたい。

 と思っていたところ、

「北!」

 北ポンを採用している店では、北を抜く際には常に発声が必要。
 さっそうと抜かれる北。

「北」「北!」

 瞬く間に抜きドラがなくなり、親が臨戦態勢に。

(いやいや、先制リーチの三面張が負けることなんて、そうそう……)

 これが俗にいうフラグ。こんなことを考える時点で、すでに気持ちで負けているということなのかしら。

「リーチ!」

 は引くのに、一向にが来ないまま、親の追っかけリーチ。

 あ、これ死んだわ……。

「ロン!」

 三枚目のを持ってきて、見事放銃。

 ぱたりと倒される親の手牌。

  

 ほとんど待ちあらへんやんけ!

 しかも、なんと裏ドラをめくればそこには

「トリプルフォー」

 親のトリプル=三倍満は、36000点。つまり、……トビッ

 まるで漫画のような展開。しかも、やられる側の……。

 始まって一半荘目から、5000円を超える支払いでスタート。
 冬場というのに、嫌な汗が頬を流れていった気がした。……

 その後も、僕は対面の若いお兄さんに振り込み続ける。

 両面だろうと、三面待ちだろうと、シャンポンだろうとカンチャンだろうと、
 あらゆるリーチで競り負ける。

 次第に、ほとんどの局面で先制を打たれ続け、もはや手も足もでない状況に……。

 10半荘目が終わる頃には、僕の懐からはすでに4人の諭吉が、チップに換えられておりました……。

 0.5のレートで、4本出しなんて久しぶりだなぁ、とか考えながら、
 いよいよ5人目の諭吉に差し掛からんとしていた時、対面のお兄さんがラス半コール。

 人が変わればなんとやら。もうここまで来たら引き返せないし、いけるところまでいってやる!

 そして12半荘目、ちょうどワン掛けのタイミングでお客さんがふたりやってきて、
 僕以外の面子を総入れ替えの卓割りでゲームを再開。

 まるでいままでの鬱憤を晴らすかのように手が入りまくる――なんてこともなく、
 せいぜい、リーチ後のめくり合いで勝てるようになった程度。
 それでも格段の進歩といえば進歩。

 これ以上負けてたまるかという僕の執念がそうさせたのか、
 その半荘はギリギリのところを抑えて、なんとかトップ。

 12半荘目にして初めてのトップ。思わず安堵のため息が漏れそうになるものの、
 これは単なる足掛かりに過ぎない。まだまだァ!

 ――と言いたいところだけれど、すでにタイムリミットが近い。
 あと1周(3半荘)くらいが限度かしら。

 しかし、一度トップを獲った僕は強かった。
 マルAこそ取りきれなかったものの、怒涛の5連勝!

 疲労も時間も限界なので、ラス半コールをして換金。

 換金額は、15400円。
 5連勝のわりには物足りない。どの半荘でも、トバシを横取りされたり、クビを確保されたりと、大きなトップがなかったせい。

 現金を受け取ると、コートを羽織って、再び寒空の下へ。
 出てきた時よりも、ずいぶん寒いような気がした。……

 

 ■現在の収支

 前回までの収支:▲20800円 今回の収支:▲14600円 総収支:▲35400円

華土ノ本寄稿者

投稿者プロフィール

 このサイトにて、主に「弱小メンバーのガチンコフリー雀荘道中記」を執筆させていただいております。
 趣味は読書と麻雀。
 仕事は、とある片田舎の三人打ち雀荘メンバー。勤めて三年になります。

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