三人打ちフリー雀荘メンバーのぼやき①
ふだんからフリー雀荘に足しげく通っている皆様を見ると、僕は時々思うことがある。
一半荘あたり300円だの、500円だのバカ高いゲーム代を払うくらいなら、
セットをすればいいのに。
もちろん、セットを打てるような友人が近くにいない、とか、時間が合わない、
とかもろもろの理由はあるだろうし、
フリー業務をする店側も、フリーで知り合った客同士でセットを打つことは禁止としていることが多いから、
致し方ないこともあるかもしれない。
「こっちはその馬鹿高いゲーム代を払ってるんだ。むしろ、店は俺たちにもっと感謝するべきだ」
という声の上がることは百も承知。当然、感謝はしている。
しかし、フリー業務というのは、一概に収益率が高いとはいいがたいということを、
ぜひともみなさまに知っていただきたい。
フリーのゲーム代というのは、0.5なら一回当たり1000円、1.0なら1500円くらい。
それが一時間あたり三半荘くらい行われるのだから、
「売上」という項目だけを見れば高い。
丸で回ってくれているのなら、文句のつけようのない高収益事業だ。
けれどメンバーをひとり入れてみるとどうだろうか。
一半荘あたりの売上は1000円、1500円と変わらないが、
メンバーの負担するゲーム代というのは、
キャッシュではないから、実際の利益は小さくなる。
メンバーをふたりと客ひとりで卓が立てば、もっと小さい。
むしろ、メンバーふたりで立てている卓など、
その間もメンバーの時給を払い続けていることを考えれば、マイナスでしかない。
さらに、その本走しているメンバーが負けてしまった場合、いよいよ煩わしい。
メンバーの負け額は、メンバーの給料から引かれるのだからいいじゃないか。
なんて!
いい訳あるか。その現金はどこから出ているのかといえば、店の財布から出ていくのだ。
事業主の本音を言えば、メンバーにはなるべく麻雀に勝ってもらう方がいい。
メンバーの成績がプラスの時ではじめて、店側は売上通りの利益を上げることができる。
しかも、アウトで打っている客のリスクもある。
そもそもアウトなんか出す方が悪いという考えもあるが、
アウトを出さなきゃ卓が立たない時もあるのが、個人営業の雀荘の実情だ。
アウト打ちしている客が負ければ、
当然その現金負担は、いったん店がかぶる。
いずれは帰ってくるお金とはいえ、心苦しいのは確かだ。
ところで、客が付けたアウトに対して、店側は利息などを請求しないのが通常だ。
そう考えれば、雀荘とはなんと心優しい金貸し屋さんだろうか!
とまぁ、このように、雀荘がフリー業務を行う上では、様々なコストやリスクが生じている。
だからといって、フリー雀荘に来るな、フリーを打つな、という訳ではない。
強いていうなら、このぼやきを通じて、
メンバーにすこしでも優しくなってほしい、というくらいのものだ。